【座りすぎは21世紀の喫煙である】肌・代謝・腸、更には寿命にも影響!? 美と健康をむしばむ“静かなリスク”
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【「座りすぎ」は腸にも悪影響!? 美と腸内環境をむしばむ“リスク”を知ろう】
みなさん、こんにちは🌿
今日、あなたは何時間座っていましたか?
- 朝のカフェでスマホチェック
- 通勤中の車内や電車
- オフィスでのPC作業
- 夜のドラマタイム
現代人のライフスタイルは“座ること”が前提。
けれどこの何気ない「座りっぱなし」が、
あなたの腸・代謝・美しさ・寿命にまで影を落としていることをご存じでしょうか?

「座りすぎは21世紀の喫煙」— その真意とは?
米メイヨークリニックのジェームズ・レバイン博士は、
「Sitting is the new smoking.(座りすぎは新たな喫煙)」
と警鐘を鳴らしています。
そしてこの“静かな健康リスク”は、腸活を意識する人にこそ無視できない問題なのです。
🧬座りすぎで、腸はこうなる!
🔸1. 腸の動き(蠕動運動)が低下する
長時間の座位姿勢は腹部を圧迫し、腸の自然な動き(蠕動運動)を妨げます。
その結果、
- 便秘
- ガス溜まり
- 肌荒れ
- 腸内の悪玉菌増加
など、美容にも直結するトラブルが起きやすくなります。
❗「動く=腸が動く」こと。腸内細菌も喜びます。
🔸2. 血流停滞により腸管バリア機能が落ちる
長時間座ることで腹部や骨盤周辺の血流が低下し、
**腸管の免疫バリア(タイトジャンクション)**がゆるむ可能性も。
リーキーガット(腸漏れ)や慢性炎症を招く一因となります。
▶出典:Vancamelbeke M, Vermeire S. The intestinal barrier: a fundamental role in health and disease. Gut, 2017.
🔸3. セロトニンの生成にも影響
腸は「第2の脳」と呼ばれ、**幸せホルモン「セロトニン」**の約90%が腸内でつくられます。
でも、血流や腸の動きが滞れば、その合成効率もダウン。
「なんだかやる気が出ない…」
「気分が落ち込む…」
そんな症状の一部は、“座りすぎ”が関係しているかもしれません。
📊科学が示す「座りすぎ」の健康リスク
- 死亡リスク:
1日6時間以上座っている人は、3時間未満の人に比べ、34%も死亡リスクが高い(米国がん協会, Am J Epidemiol, 2010) - 血糖・脂質代謝の悪化:
たとえジムに通っていても、連続した座位時間が長いだけで血糖とインスリン反応が悪化(Diabetologia, 2012) - 腸内細菌の多様性も影響:
活動量が多い人ほど腸内の善玉菌の多様性が高く、短鎖脂肪酸(酪酸など)も豊富という報告あり
(Clarke SF et al., Gut, 2014)
🌸今日から始める「腸と美のための」脱・座りすぎ習慣
💡1時間に1分、立ってストレッチ
→ 座りっぱなしによる腸の圧迫やむくみを予防
💡歯磨き中にかかと上げ or 腰回し
→「ながらエクサ」で腹部を刺激し腸の動きをサポート
💡携帯チェックは立って
→ スマホ=スタンディングタイムに変換!
💡エレベーターより階段、モノは“遠く”に置く
→ 少しの移動が腸にとっては“大きな刺激”
🧡まとめ:美と腸は、動くことで守られる
美容にも、免疫にも、メンタルにも大きく関わる「腸」。
その腸が喜ぶライフスタイルは、
**“動いて、めぐらせる”**ことから始まります。
座りっぱなしで止まっていた腸の時間を、
今日から一緒に動かしてみませんか?

🔗参考文献一覧:
出典:「Sitting Time Linked to Higher Risk of Death from All Causes」(American Cancer Society)
- Patel AV et al. (2010). Leisure Time Sitting and Mortality. American Journal of Epidemiology, 172(4), 419–429.
- Dunstan DW et al. (2012). Breaking up prolonged sitting reduces postprandial glucose. Diabetologia, 55, 2898–2905.
- Clarke SF et al. (2014). Exercise and gut microbiota diversity. Gut, 63(11), 1913–1920.
- Vancamelbeke M, Vermeire S. (2017). The intestinal barrier. Gut, 66(6), 1027–1039.